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機関誌「環境管理」

機関誌「環境管理」 / 「環境管理」誌  -  バックナンバー

2005年9月  特集:化学物質リスク管理
‹特  集›
化学物質リスク管理の新時代
経済産業省製造産業局化学物質管理課
化学物質管理を支える実務研究の動向と展望
東海明宏  独立行政法人産業技術総合研究所化学物質リスク管理研究センター水圏環境評価チームリーダー
化学物質のリスク評価と管理
関澤  純  徳島大学総合科学部教授
化学物質リスクコミュニケーションについて
瀬田重敏  東京農工大学専門職大学院客員教授
WEEE & RoHS・ELV指令とその対応策
松浦徹也  日本電子株式会社営業統括本部技術法規顧問
村田製作所における化学物質管理の概要 - RoHS対応実践からREACH対応準備にむけて
井上琢仁  株式会社村田製作所製品安全部製品安全課課長
化学物質管理の基本3原則とRoHS対応
冨田秀実  ソニー株式会社CSR・環境部統括部長
注目されるリスクと見過ごされるリスク
西澤真理子  シュトュットガルト大学社会学部環境社会学科プロジェクトリーダー・社会学PhD
‹総  説›
第16回地域清空会議の概要
塩澤清茂  早稲田大学名誉教授
【環境ビジネス論(1)】
環境ビジネスとは何か
中村吉明  国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官(前経済産業省産業技術環境局環境調和産業推進室長)
【環境法の新潮流20】
環境規制におけるリスク管理とその水準
志田慎太郎  東京海上日動リスクコンサルティング株式会社取締役主幹
【環境配慮型業績評価(6)】
大阪ガスの環境経営指標と環境配慮型業績評価
渡部徳博  大阪ガス株式会社環境部地球環境チームマネジャー
【ドイツ廃棄物法制の動向(2)】
飲料用包装容器のデポジット制度(包装容器令2005年改正)
松村弓彦  明治大学法学部教授
太陽の恵みを活かしたまちづくり―地域特性を活かした新エネルギー利用を目指して
緑川伸幸  いわき市企画調整部地域振興課長補佐
‹特  集›
化学物質リスク管理の新時代
経済産業省製造産業局化学物質管理課
  化学物質管理において,グローバル化や企業の社会的責任(CSR)の動きを背景として,情報開示,自主管理,リスク管理やリスクコミュニケーションが極めて重要なものとなっている。企業にとっても化学物質をいかに上手に管理するかが企業の競争力を大きく左右する時代となっている。本稿では化学物質管理の現状を概観した上で,リスク評価が重要であるとの認識の下,経済産業省が進めている化学物質管理施策を紹介する。
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化学物質管理を支える実務研究の動向と展望
東海明宏  独立行政法人産業技術総合研究所化学物質リスク管理研究センター水圏環境評価チームリーダー
  化学物質の管理に必要な実務研究は,適時的でかつ信頼を得るリスク評価書の作成とそのために必要な評価方法の開発・普及が必要である。産業活動の過程で排出された化学物質の管理のために,これまで構築されてきたシステムや制度は,人々のリスク観や,企業の製品開発戦略,政府の規制の枠組みの変容とともに,新しいタイプの実務研究が求められてきた。変りつつあるリスク管理に対応する評価技法,助言としてのリスク評価書の策定,それを支える実務研究の関連で話題提供する。
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化学物質のリスク評価と管理
関澤  純  徳島大学総合科学部教授
  われわれはさまざまなリスク要因(環境中・作業現場や食品中の有害物質や社会生活基盤における事故など)に囲まれている。これまで事故や疾病・死亡が起きてから2度と繰り返さないとして対応が進められてきた。現在は十分とはいえないまでも,個々のリスク要因の発生原因・危害の発生確率と重篤度を予測する知識が蓄積され,事故が起き,人が死ぬ前に,危害のリスクを予測し,適切な対応策を立てることが可能である。さらにこれまで行政や専門家に任せてきたリスク対応を社会の構成員の協力によりコミュニケーションを基盤により良く進めるリスクコミュニケーションがキーワードとなっている。
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化学物質リスクコミュニケーションについて
瀬田重敏  東京農工大学専門職大学院客員教授
  リスクコミュニケーションの定義と歴史,そして限界はあってもこれからの社会に必須という主張,ここ5〜10年の進歩,実際の業界における最近の活動について述べ,その上で今後の課題について私見を述べる。課題としては,環境施策のロードマップの必要性,昨今の化学物質管理問題で得たものの吟味,リスクコミュニケーションの手ほどきと心,リスクの性質と理解,最後にこれから必要なことについて,より積極的活動のあり方,見識,姿勢等いくつかの点を挙げる。
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WEEE & RoHS・ELV指令とその対応策
松浦徹也  日本電子株式会社営業統括本部技術法規顧問
  RoHS指令の施行は2006年7月であり,その対応が急がれている。日本,中国,東南アジアやアメリカでも,欧州(EU)のRoHS指令を模した規制が行われようとしている。2005年5月のEU委員会のFAQの公表,7月の技術適用委員会(TAC)の状況を踏まえて,RoHS指令やELV(廃自動車)指令の本質やなる事項やRoHS指令とELV指令の解釈の差異を解説する。同時に,日本の情報開示規制の動向を経済産業省と環境省の規制動向についても解説する。
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村田製作所における化学物質管理の概要 - RoHS対応実践からREACH対応準備にむけて
井上琢仁  株式会社村田製作所製品安全部製品安全課課長
  欧州REACH規則(審議中)の時代を控え,RoHS/ELV対策のように特化した含有物質の管理ではなく,構成材料を適正に把握し,設計・調達段階から管理できる体制の構築が求められている。当社では,化学物質と成形品を分けて含有物質の管理することを基本に,品質管理や調達,企業の社会的責任(CSR),設計部門などの各種機能を横断する形で仕組みを構築している。当社の管理の仕組みの考え方と特徴を中心に紹介する。
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化学物質管理の基本3原則とRoHS対応
冨田秀実  ソニー株式会社CSR・環境部統括部長
  ソニーでは,ゲーム機へのカドミウム混入という事件を通じ,化学物質の基本3原則を核とする化学物質の管理体制を構築した。現在はそれにもとづきRoHSへの完全な対応を図るべく着実に準備を進めている。また,その仕組みは業界の標準として広まりつつある。
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注目されるリスクと見過ごされるリスク
西澤真理子  シュトュットガルト大学社会学部環境社会学科プロジェクトリーダー・社会学PhD
  科学的な因果関係がはっきりとしないが,予防的手段が適用されるべき,と注目される問題がある。一方,人体への悪影響が明らかであるにもかかわらず,対策が遅れがちな問題がある。人が何をリスクとして認識するかはメディア報道やその使用・摂取が自己選択であるかなど,複数の要素によって左右される。よって,科学的な評価より,世論によって「危険」とされた問題に労力が費やされ,早急に介入の必要な問題が軽視されるケースも数ある。この事実を認識し,バランスのよい公共政策が行われる必要があろう。
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‹総  説›
第16回地域清空会議の概要
塩澤清茂  早稲田大学名誉教授
  大気汚染防止と環境保護を目的として活躍する40カ国からなる民間団体の連合会のうちの1団体である日本大気公害関係団体連合会がホストになって,アジア太平洋地域を中心とした第16回地域清空会議が2005年8月東京都にある工学院大学で開催された。21カ国から251人が参加し,170件の研究発表と活発な討議が行われた。大気汚染防止と環境保護の立場にある人達の国際交流に大きく寄与した。
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【環境ビジネス論(1)】  環境ビジネスとは何か
中村吉明  国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官(前経済産業省産業技術環境局環境調和産業推進室長)
  本連載では,環境ビジネスを「環境の産業化」と「産業の環境化」のビジネスの2種類に分けて論ずる。環境ビジネスは,公害問題や環境問題の歴史とともに,その形態が変化しており,現在は,廃棄物・リサイクル問題,地球温暖化問題,化学物質管理問題に対応するビジネスが注目されている。本連載では,エコタウン事業,環境コミュニティビジネス・モデル事業等の「産業の環境化」によるビジネスの具体例とともに,環境会計,環境効率,環境ラベル等の環境経営のツールの紹介を通じて,「環境の産業化」によるビジネスの具体例を紹介する。
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【環境法の新潮流20】  環境規制におけるリスク管理とその水準
志田慎太郎  東京海上日動リスクコンサルティング株式会社取締役主幹
  米国では,1980年代から環境分野におけるリスク評価とリスク管理の枠組みが構築されており,科学的知見をもとにしたリスク評価を基礎に,コスト,経済的影響,技術的可能性等の要素を総合的に勘案して政策が決定される。特に,有害大気汚染物質対策については,技術基準を設定した上でその後も残るリスクを評価し,一定の生涯発がん確率を超えた場合さらに厳しい排出規制を実施することとされており,リスク管理の枠組みが明確に法定されている。我が国においても,近時リスク評価の研究が進むに従い,環境政策にリスク管理の考え方が導入されるとともに,一部に定量的な分析に基づく基準の設定が図られるようになってきている。リスクの概念を政策に取り入れるこうした考え方が一般化され,環境法の新たな潮流が形成されることが期待される。
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【環境配慮型業績評価(6)】  大阪ガスの環境経営指標と環境配慮型業績評価
渡部徳博  大阪ガス株式会社環境部地球環境チームマネジャー
  大阪ガスは,環境経営の状況を評価し,環境行動の推進に役立てていくため環境経営指標の開発を行い,2003年度から運用を開始した。その特徴としては,1)異質な環境負荷量を金額に換算し,同一単位で表すことにより環境行動全体の進捗状況をわかりやすくし,かつ経営と関連付けて評価できるようにしたこと,また2)指標を環境業績評価に組み込み,日常の環境改善活動との連携を図ったこと,があげられる。
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【ドイツ廃棄物法制の動向(2)】  飲料用包装容器のデポジット制度(包装容器令2005年改正)
松村弓彦  明治大学法学部教授
  ドイツのデポジット制度は反復使用型包装容器率の低下に対する歯止めを目標とする。反復使用型を環境に最適とすることには従来異論もあったが,2005年改正は,EU裁判所判決後の本格実施に際して,使い捨て型のうち環境適合型包装容器をデポジット義務の対象から外した。今回のデポジット制度は合意形成手法により設定された政策目標の不達成に対する制裁と評価でき,近年,気候変動防止その他の部門で多用されている右政策手法の実効性を確保する意義がある。
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太陽の恵みを活かしたまちづくり―地域特性を活かした新エネルギー利用を目指して
緑川伸幸  いわき市企画調整部地域振興課長補佐
  いわき市では,平成10年度に「新エネルギービジョン」を,また,平成15年度には新エネビジョンを補完する「バイオマスエネルギービジョン」を策定したところである。ビジョンにおいては,年間の平均日照時間が東北第1位であること,西に阿武隈高地を擁し市域の7割が森林地域であることなどの地域特性を踏まえ,太陽光と木質系バイオマスを利活用した新エネルギーシステムの導入促進に向けた取り組みを進めている。
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